ヤミ金と呼ばれる違法な貸金業者は、各家のポストにチラシをポスティングしたり、駐輪場(特にパチンコ屋など)の自転車のカゴにチラシを入れたり、貼り紙をしたりといった形で集客を狙うケースが多いです。それは違法業者がテレビCMや雑誌などに広告を打てば摘発されてしまうのでそれを避けるためと、広告媒体費を浮かすためです。自分でチラシを撒いたり貼り紙をしたりといった行為なら、お金をかけずにできるからです。
だからといって、自社の人間を使ってチラシを撒いている業者が、全てヤミ金だというわけではありませんが、チラシの文面には注意が必要です。けれどEさんは、そういった危機管理意識の乏しい人でした。
ある日Eさんは、自宅にポスティングされていたチラシを見て、その業者に興味を持ちました。そのチラシには「審査無し。即融資」とあったために、素早くキャッシングができると安易に思い込んだのです。
またそのチラシに、「ブラック、破産者OK」とあった点も、Eさんの気を引きました。Eさんはその時、ブラックと呼ばれる金融事故も起こしていなければ、自己破産もしていませんでしたが、その文面によって、気前の良い会社なのだと思い安心してしまったのです。けれど普通のキャッシング会社で、審査が無いとかブラックや破産者もOKということはありえません。
そんな文面を見たら、まずヤミ金ではないかと疑って間違いはないのですが、ヤミ金の存在自体を知らなかったEさんは、パチンコの資金になればと気軽に電話をしてキャッシングをしてしまいました。
Eさんはその会社で10万円のキャッシングをしたのですが、実際に手渡された金額は9万円でした。差額の1万円は前払いの金利だというのです。普通、キャッシング会社が融資時に前払いで金利を取るなどということはありえませんが、Eさんは9万円借りたと思えばいいのだと考え、不審を覚えませんでした。
けれどその違法業者の方では、10万円のキャッシングとして捉えていました。しかもその会社のルールでは、10日で1割の金利がかかるのです。そんな高額な金利は違法ですが、金利に疎いEさんは気に留めず、パチンコで勝てば、10日後の1万円の支払いくらいどうにでもなると考えました。
しかしEさんは結局パチンコでそのお金をスッてしまい、あとは借金だけが残りました。10日ごとに訪れる支払日に金利分のみを払い続けている内に、あっという間に当初借り入れた元金の10万円を越える金利を支払ってしまいましたが、元金を完済していないために支払いは終わることがなく、その返済額をつくるために、とうとう自転車操業に陥ってしまいました。ヤミ金への正しい知識があれば、防げたかも知れない事例です。
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